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就活時はアパレルを全く考えていなかった!
私がザザホラヤに入社したのは2023年です。就活を始めたころは、アパレル業界を仕事にするなんて全く考えていませんでした。服は好きでも、あくまで趣味の延長。就職先でアパレルは全く意識していなかったですね。
転機になったのは、就活で参加した合同説明会です。たくさんの企業が並ぶ中で、当時の人事の方にブースで声をかけてもらって何気なく立ち寄ったんですが、色々お話をさせてもらった時に「うちで働きませんか」と個別で言っていただいたんです。まるでスカウトのような出来事に驚きながらも、“必要としてもらえた”という実感が湧いて、とても嬉しかったのを今でも覚えています。
説明を聞いてみると、お客様と一緒にオーダースーツを選んでいく仕事の楽しさや、一人ひとりに大きな役割が任される環境があることを知りました。それに私は、その年の最初の内定者だったんです。自分が最初に選ばれたという事実は大きな自信になり、「ここで挑戦してみたい」と思う決め手になりました。
思いがけない出会いでしたが、あの瞬間がなければ今の私はなかったと思います。

会いにきてもらえる喜び
この仕事をしてきて特に嬉しかったのは、「中溝さんいますか?」と名指しで来てくださるお客様ができたことです。最初にその言葉をいただいたときは驚きましたが、自分を目当てに来ていただけるのは何よりの励みになりました。数字で評価されること以上に、「会いに来てもらえる存在になれた」と実感できた瞬間でした。
そうした関係を築くために、私は一度きりの接客で終わらせないことを大事にしています。
「なかなか決められない」「また今度にします」
そんなお客様にも、焦らず、投げ出さず、向き合うようにしています。
お客様の気持ちが整うまで付き合うこともあるけれど、そういう時間があってこそ生まれる信頼があると思うんです。
また、ポイントカードで購入履歴を確認すると、前回はスーツ1着だった方が次はシャツやネクタイまで選んでくださったり、さらにはオーダースーツを任せてもらえるようになったりすることがあります。そうした変化も、「この人にお願いしたい」と思っていただけた証のようで、本当に嬉しくなります。
数字の結果も大切ですが、その裏にある「人とのつながり」こそが仕事を続ける原動力になっています。
数字に追われて見えてきたもの
入社3年目で店長を任された私は、すぐに数字の壁にぶつかりました。思った以上に結果を出すのは難しく、売上表を見るたびに焦っていたのを覚えています。
当時の私は「とにかく売れればいい」と考えていました。でも先輩から「大事なのは残る数字だよ」と言われて考え方が変わりました。スーツが売れても、シャツやネクタイまで含めて提案できなければ客単価は上がらない。前年と比べて売れていない商品があれば、その理由を探す必要がある。ただ数を売るだけではダメだと気づいたんです。
私は分析が得意ではありません。考えることがたくさんあって戸惑うこともあります。それでも「わからない」と言えば、先輩や仲間が必ず助けてくれる。支えられながら少しずつ工夫を重ねる中で、数字は一人で背負うものではないと実感できました。
難しさに悩む日々ですが、工夫次第で結果が変わる。その面白さを知れたのは、店長になったからこその経験だと思います。

職人気質の先輩から受け継いだもの
入社して間もない頃、本店でご一緒した先輩の存在が今の私を形づくっていると思います。その方はいわゆる“職人気質”で、接客も採寸も一切の妥協がなく、徹底的にこだわる人でした。最初はその厳しさに緊張してばかりでしたが、同時に「ここまで真剣にお客様と向き合うのか」と圧倒されたのを覚えています。
印象的だったのは、採寸を教えていただいたときです。ただ「こう測る」と見せるのではなく、「なぜここを数ミリずらすのか」「どういう意図でそうするのか」を必ず説明してくれました。作業の理由を理解するからこそ、自然と体に染み込んでいったなと感じています。今、自分が自信を持ってお客様にスーツを提案できるのは、その先輩から学んだ基礎があるからです。
その先輩は厳しいだけではなく、困っていれば「こうすればいいよ」と惜しみなく技術を教えてくれて、自分で盗めというより、「伝えて残す」というスタンスだったんです。その姿勢が本当にありがたくて、今でも大きな財産になっています。
だからこそ、今度は自分が後輩に同じように伝えていきたい。お客様のために全力で取り組むこと、技術や知識を惜しみなく分け与えること。それが先輩から受け継いだ“職人気質”であり、私がこの仕事を続けていくうえでの指針になっています。
チームを動かす立場として
店長になってからは、自分一人が頑張るだけではお店は回らないと実感しました。以前は「どうやって自分が数字を出すか」にばかり意識が向いていましたが、今は「どうすればスタッフみんなが力を出せるか」を考えるようになったんです。
たとえば、今月の目標を伝えるときも、ただ数字を示すだけでは響きません。「今こういう状況だから、ここを伸ばしたい」と具体的に共有し、「一緒に頑張ろう」と声をかける。そうするとスタッフも「自分の役割は何だろう」と考えてくれるようになります。小さな成功が出れば「よかったね」と喜び合うことも忘れないようにしています。
もちろん、最初からうまくいったわけではありません。思いが伝わらず悩んだり、自分だけが空回りしているように感じたりすることもありました。でも、少しずつ「お店の雰囲気をつくるのは店長の言葉や姿勢なんだ」と気づくようになりました。
店長としての責任は重いですが、一人では得られなかった学びもたくさんあります。数字を出す難しさに加えて、「人を動かす」という新しい挑戦。その両方に向き合うことで、自分も少しずつ成長していると感じています。

仲間と一緒に作る職場の雰囲気
働くうえで一番の支えになっているのは、同期や仲間とのつながりです。特に私の代は同期の仲がとても良く、研修があるたびに「このあと何食べにいく?」と自然に集まって食事や飲みに行くのが当たり前でした。全国に散らばって配属されていても、会えばすぐに盛り上がれる。仲が良すぎて、他の世代から「仲いいね!」と驚かれるほどでした。
会社全体の雰囲気も温かいと感じます。社長はいつもニコニコしていて、社員一人ひとりに気さくに声をかけてくれて、トップなのに身近な存在でいてくれることで、社員にとって安心できる環境がつくられているんだと思います。
さらに、女性が活躍しやすい環境があるのもこの会社の大きな魅力です。店長やリーダーに抜擢される女性も多いです。社長が「女性は強い!」と公言するくらいで、性別に関係なく挑戦のチャンスを与えてもらえるのは、この会社ならではだと感じています。
仲間とのつながりや、上からの信頼があるからこそ、不安なときも前を向いて挑戦できる。その安心感が、私にとってザザホラヤで働き続けたいと思える理由のひとつです。
服の知識が広げてくれた日常の楽しみ
この仕事を始めてから、自分の普段の生活まで変わったと感じています。特に大きいのは、服を見る目がまったく違ってきたことです。
本店にいたころ、先輩から生地や素材について細かく教えていただきました。「この素材が1%入っているだけで伸び方が変わるよ」とか、「この組み合わせは静電気が起きやすいから注意してね」といった話など様々です。最初は難しく感じましたが、だんだんと素材やブランドごとの違いが面白くなってきました。
今ではショッピングに行ったときも、自然と「この生地ならこういう着心地だな」と考えるようになりました。ネットで見かけたブランドのスーツが自分の店にも置いてあると気づいたときは、なんだか特別なつながりを感じて嬉しくなったりもします。
「服が好き」という気持ちはもともとありましたが、仕事を通じてその楽しみがさらに広がりました。知識が増えることで、日常の中での“服を見る楽しさ”まで大きくなったのは、この仕事を選んだからこそ得られた変化だと思います。

仲間とともに、“また来たい”と思われるお店へ
店長として大牟田店の改装を経験し、売上は一気に3倍近く伸びました。環境が新しくなった影響もありますが、私は「改装したから伸びた」で終わらせたくありません。スタッフの力で数字を動かせたと胸を張れるようになること――それが今の目標です。数字を追うことはプレッシャーでもありますが、努力を形として示す大切な指標だと考えています。
これまでの経験を振り返ると、成果を生み出すには「数字」だけでなく「人」とのつながりや「チームで挑戦する姿勢」が欠かせないことを実感しました。お客様から名前で呼んでいただけたことも、スタッフと一緒に小さな成功を積み上げられたことも、すべてが今の自分を支えてくれています。
これからも一人ではなく仲間と力を合わせて、お客様から「また来たい」と思っていただけるお店をつくり続けたい。そしてどんな立場になっても、現場でお客様に向き合いながら、自分自身の成長を重ねていきたいと考えています
